改造箇所合わせ。車載・その3

妻撮影。F3で後ろから乗り込んだところ。
 
リアゲートはリモコン式の自動に改造し、フィオレラリフトをつけた。フィオレラリフトもだいたい紹介されているものは最後の展開が手動だけど、そこも電動式の完全自動タイプ。

これで一人でリアゲートを開けて乗り込み、乗ったらリモコンでゲートが閉められるというわけだ。そして車いすから降りて、ウォークスルーで運転席まで行く。

後ろのシートは助手席裏の1台のみ残してすべて撤去。「巨大な」と形容されるVクラスだけど(確かに最初に見た時は強烈にそう感じた)、こうやってF3を入れてみると案外そうでもない。F3は特に全高があるので頭もぶつかってしまう。F3は着座位置も高いし、ヘッドレストを含めた背もたれ部分もかなり高い。Vクラスのリアゲート部分は開口部が少し下がっているため、そこを突破するまでは洞窟でもくぐるようである。


ドッキングステーションの打ち合わせをしている。

一応運転席から乗り降りすることも考えて、そこには電動ステップをつけたが、まあ、あんまり使わないかもしれない。運転席から直接降りて、どこかへ歩いていくということはなさそうな気もする。

たしか6年くらい前に名古屋駅かどこかの駅前で、メルセデスが車を展示していて、Vクラスにリフトをつけたらそれはいいだろうなと思いながら見ていた。ただ実車に近づくと、思いのほか地面から室内までの高さがあって、若い時はハイエースによじ登れていたのであまり気にしなかったのだけど、Vクラスは運転席に登ることができないのでは? という感があった。それがあって運転席の電動ステップをオーダーしていたのである。

リアゲートからリフトで登って(全て電動が条件)、乗り込んだらまた閉じ、自分で運転席に移る、という仕様。書くとたったこれだけの話だが、アイディアと技術と勇気、それから忍耐がないとここまで辿りつけない。

もうひとつ。
車いすを車載したら固定しなければいけない。しないと実際に危険だし、法的にもまずいはずである。しかし固定ベルト、固定具の類は床まで手が届かないと扱えないのだ。これが最後の難関。

外国の動画なんかを見てると、電動車いすのユーザーが一人でほいほいと車に乗ってどこかへ買い物に行ったり、レジャーを楽しむなんてものは多い。また外国かぶれと思われそうだが、「日本の福祉機器は介助のためにあり、外国のそれは自立するためのものである」という言葉は、「一人で車に乗ってどこかへ行き、一人で帰ってくる」というのをやろうとするだけで、これだけ頭を捻らないとできないわけだから、偏ったものの見方とは言えない。

話は戻って車いすの固定の話。これは以前は、ドッキングステーションというものがペルモビールのオプションにもあり、それをつけようと簡単に考えていたのだが、話によるとヨーロッパの保安基準がかなり厳しくなった関係で、日本国内では手に入れることすらむずかしくなったようだ。しかし、それがないと使えないんである。四方からベルトを引っ張ってきて金具を引っ掛け、またそれを締めるなんてとてもやれない。

まだ完全にはクリアしていないので詳細はまたにするが、ある条件下で使用可能にするべく、陸運局と確認してもらっている。

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