見ると雷鳴が轟く

これが50年前の代物とは信じられない。そのまんまトラックスである。電動車いすの試行錯誤と進化があって、派生としてトラックスが生まれたのではなく、ごく初期にもうほぼ完成されたかたちでこういうコンセプトがあったわけだ。50年も前に。

よく見るとシート下にロゴがあるが、現行ロゴと同じである。かなりモダンなロゴタイプなので近年になって作られたものと思い込んでいたが、まさか50年前のものとは。
 

ほんとに雷鳴が轟く。ペルモビール社というのは首尾一貫しているのだ。この写真のように信念に鉄骨がズバーンと入っており、びくともしないのだ。
 
さて、黒のVクラスが最後の作業のため工場に入り、F3にもパーツをつける必要があって一緒に持っていってもらった。

隠居したC350をスロープで降ろして買い物に行ったが、シートクッションはこちらのほうがしっくりくるかな。F3はちょっと硬さがある。しかし買い物中に何度もF3のサポートハンドルの位置に手が伸びる。ちょっと体を起こして品物を取る必要があるからだ。シート高もC350はF3と比べ、たぶん10センチは低い。なぜか心許ない。

あくまで自分の経験としてだが、乳児から幼児になって、立って台所の上に手を伸ばしても届かず、それが成長するにつれ、キッチンのシンクが覗けるようになった時をなぜか鮮烈に覚えている。

小学校も中学校も僕はクラスで一番背が低くて、猿というあだ名で呼ぶ友人もいた(ほんとに猿みたいだった)。自分は背が低いと思いこんでいたのだけれど、高校生になって身長が急に170センチに伸びた。背が高いのはすごいなと、単純にそう思った。
 
感覚を体が覚えているんだろう。はやくF3が戻ってきてほしい。

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