ジョイスティックが2本ある生活。その1。

ペルモビール・F3のオプションを見ていると、多様入力コントローラというのがいろいろあって、その中でもマイクロジョイスティック(左)とコンパクトジョイスティック(右)が気になった。しかし写真が1点しかなくて小さいので、大きさがよくわからずデモ機をお借りしてみた。

実物を手にするとマイクロジョイスティック(左)が長さ3センチくらいでちょうどいい。コンパクトの方はジョイスティック自体は普通の大きさで、コ・パイロットなんかに使うんだという。

これをどうするのかというと、以前からずっと悩みの「開き戸が一人で開けられない問題」を解決するんである。

開き戸がわからない方もいるかもしれないが、押したり引いたりして開くドアのこと。対して横にスライドして開閉するのが引き戸。襖などがそうだ。今のマンションは個別玄関を含めると外へ出るのに3つもの開き戸があるので、物理的にも心理的にもやはりストレスが大きい。そのたびに妻か娘の手を借りることになる。

店などでも開き戸のところは入ろうという気すら起きない。コンビニエンスストアでもセブンイレブンは自動ドアだが、他のチェーンはだいたいが開き戸。入る時と出る時、二回ほど緊張を強いられるのでよほどのことがなければ入らない。セブンイレブンはストレスフリーである。

それで、障害によるとは思うが僕は左手が利き腕で、右手は少ししか動かない。ここでちょっと覚えておいてほしいのは右手は少し動くということ。

ジョイスティックは左手で動かしているのだけど、ドアを開けるのも左手。そうするとドアを開けながらスティックを動かすということができない。これが引き戸なら開いた状態で止まってくれるので通過できる。たまに身障者用トイレで止まってくれない引き戸がわざわざあって閉口するけど。

長年この件で困っていたのだが、F3のオプションカタログをなんとなく見ていて繋がり、これはもしかすると解決するかもしれないと思ったのである。小さく、まさか、という感じだ。

この小さなマイクロジョイスティックを右の肘かけ、指が届くところに取りつける。主スティックとは切り替えなどをつけて、開き戸を通過する時は左手でドアを開けながら、右手で電動車いすを操作すればいいのだ。

ディーラー氏に価格を聞くと、重要部品だし希少パーツでもあるだろうから高めかな? と僕が予想していた4倍である。氏も「びっくりしないでくださいよ?」と前置きしていた。いやびっくりしますよ。

これでも結構悩んだのだが自由が手に入ると思うとプライスレスである。だってこの機能を手に入れるには値段がつけられない。なにしろ存在すること自体が有難いものというのがこの世の中にはある。

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